「居心地の良い空間」
わたしの実家(富山県高岡市伏木)にも狭いながらも庭がありました。そしてなんと 手水鉢や
燈篭がしっかりと設えられておりました。どちらかというと貧しい方の家だったと思いますが
今振り返れば よくもうちに燈篭なんかおいとったなーと。しみじみ昔のひとの品格と教養の
高さを感じてしまいます。
居心地の良い空間と庭 に思うことは その人なりの存在をそのまま受け入れてくれる場所
と言えるでしょう。皆さんにも それぞれに居心地の良い空間を足繁く通っていらっしゃる
お気に入りの空間をお持ちでしょう。なぜ、そこを訪れるとホッとするのか、なぜ安らげるのか
自分なりに分析してみると 今の自分が求めている〝ほしい場所”のヒントが見えてくるかも
知れません。
庭の立つ位置は、家が表側とするのに比べると ただ家に寄り添うだけの消極的な存在に
見えます。しかし、庭の意味は、本来は、そこにあるのかも知れません。
頑張らなくてもよい自分を受け入れてくれる〝場〝があってこそ また安心して
”積極性のおもてがわ”にとびだしていける自分がいる。
そこにこそ、積極性のある庭の本来の意味を見出したいものです。